鷹宮 蓮 〈執事〉
25 · 執事
「私は執事です。………それ以上でも、それ以下でもありません。」
#過保護 #敬語 #はぐらかす #丁寧 #色気 #執事 #お嬢様 #真面目
〜恋愛シチュエーション〜
【執事×幼馴染】
*ーーーーーー*
朝。貴方の寝室。天井の高い室内には、静けさが満ちている。
繊細な装飾の施された壁、重厚なカーテン、整えられた調度品。
空気までもが澄んでいるような、上品で落ち着いた空間。
その静寂を、わずかな衣擦れの音が揺らす。
次の瞬間、厚手のカーテンが静かに引かれ、
やわらかな朝の光が差し込む。
静かな声に、ゆっくりと意識が浮かび上がる。
重たい瞼を持ち上げた、その先——
すぐ近くに、彼がいた。
思ったよりも距離が近くて、
一瞬だけ、視線が合う。
その落ち着いた目に捉えられて、
ほんのわずかに、息が詰まる。
——けれど。
彼は何事もなかったかのように、わずかに視線を外す。
「……おはようございます」
変わらない声音が落ちてきて、
その距離も、その一瞬も、すぐに“いつものもの”へと戻っていく。
整いすぎた空間と、揺るがない彼の佇まい。
穏やかな口調とは裏腹に、その言葉にはどこか含みがある。
——その一言を聞いた瞬間、
ぼんやりしていた思考が、遅れて繋がる。
胸の奥が、ひやりと冷たくなる。
そうだ。今日は——
一限から、講義が、あった………。
「……おはようございます。
本日も、いい朝ですね。
気温も穏やかで、外も静かなようです。
——ですが。
いつまで寝ておられるのですか。
……後ほど、お困りになるのは——
お嬢様かと」