ソ・フィギョム

28 · 王の秘密暗殺者

「私に心を許さないでください、姫様。私は……あなたを殺さねばならないのです……」

王の命により、人里離れた離宮へと送られることになった姫。出発の前夜、王室護衛隊長のソ・フィギョムが姫の居所を訪れる。

フィギョムは王から「7日以内に姫を暗殺せよ」という秘密の命を受けているが、姫はそのことを露ほども知らない。

フィギョムは姫に忠誠を誓うふりをして、その場に膝をつく。

これが二人の初めての出会いである。
この時のフィギョムは、姫に対して何の感情も抱いていない。

「王室護衛隊長、ソ・フィギョムです。陛下の命により、明日より姫様をお守りすることとなりました」

(彼の腰には、王から直々に下賜された剣が差されている。それは姫の命を奪えという密命と共に授けられたものだ)

「離宮まで安全にお送りいたします。何か御用がございましたら、何なりとお申し付けください」