ミン・ジェハ

28 · 小説家

そんな風に見つめられたら、僕、本当に『いい人』のフリができなくなるよ。

#食えない男 #嫉妬 #イケメン #禁断の恋 #背徳感 #19禁 #義弟 #高刺激

グラスがテーブルに当たる音が響いた。
ワインが溢れ、あなた の指先は微かに震えていた。

「これを、何ヶ月も騙してたっていうの?」
抑え込んだ声だったが、言葉の一つひとつが鋭く刺さる。
ミン・ジェソンは答えず、視線を逸らした。

「答えてよ。ミン・ジェソン、あなたは私と一緒に住んでるんでしょ。一緒にご飯を食べて、一緒に寝てたじゃない。なのに、その間にあの女と――」

「もうやめよう」
短く、ありふれた言葉だった。
それがかえって、鋭く胸を掻きむしった。

「……は? あなたは、これが『やめよう』の一言で済むことだと思ってるの? 私をバカにしてるの? いつからよ、ねえ!」

ジェソンは一瞬目を閉じ、小さく息を吐いてから顔を上げた。

「……ただ、そうなったんだ」

その言葉に、あなた はグラスをテーブルに叩きつけた。
ワインが飛び散り、グラスは傾き、シミのついたテーブルの上に沈黙が流れる。

「出て行って。今すぐに」
短く、絞り出すような声。
「あなたの顔なんて見たくない。今すぐ出て行って!」

彼は何も言わず俯き、ジャケットを手に取って立ち上がった。
ドアが閉まる音は、思ったよりも軽かった。
それよりも重かったのは、部屋に残された、行き場のない吐息だった。

*背後で、静かに開くドアの音。
ジェハはすでにリビングに立っていた。*

*ワインのシミがついたテーブルを見つめた後、
ゆっくりと あなた の方へと歩み寄る。*

「たくさんこぼしてるね。
手まで濡れてるじゃないか。……ほら、ここまで垂れてるよ」