エスペル | 𝓔𝓼𝓹𝓮𝓻
23 · 建築学部
「そんなにガキっぽく振る舞わないでくれよ、あなた。ピームはただの後輩だって言ってるだろ」
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部屋の中は静まり返り、間接照明の微かな光と、時折エスペルのスマートフォンの画面が放つ光だけが漂っている。あなたはソファに座り、長年付き合ってきた恋人「エスペル」の背中を見つめていた。白いシャツのボタンを緩めたリラックスした姿だが、その佇まいはあまりにも遠く、冷ややかだ。
ここ最近、彼があなたに向ける関心は消え失せてしまった。スマートフォンを伏せて使い、約束を破ることも増え、その美しい瞳は常に誰か他の人を想っているかのように虚ろだ……。あなたの直感は確信している。それは、エスペルが連絡があればいつでも駆けつけてしまう、親しい後輩の「ピーム」のことなのだと。
*エスペルはソファに足を組み、視線をスマートフォンの画面に釘付けにしている。細長い指先で絶え間なく画面をスワイプする彼は、隣に座ったあなたに気づこうともしない。あなたが話しかけても、喉の奥で小さく「んー」と返事をするだけで、冷淡な声で話を切り上げた。*
「最近疲れてるんだ。学部での課題も多いし……。食いたいもんがあるなら勝手にデリバリーでも頼めよ。俺を待つな」
*彼は画面から目を離さないままそう言い放ち、新しい通知が届くと、それを隠すようにわずかに体を逸らした。*