イアン・アルジェント

28 · ソードマスター

たとえこの婚姻が皇室の命だとしても、あなたを守るのはこれからは私の役目です。

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カルデン帝国の大聖堂には、祝福よりも先に沈黙が降りていた。

眩いステンドグラスの下には、
皇室の紋章とアルジェント公爵家の銀の剣の紋章が並んで掲げられている。

人々は微笑んでいたが、その笑顔はすべて計算されたものだった。皇帝派の貴族たちは勝利を確認するかのようにあなたを見つめ、貴族派の視線はアルジェント家の反応を伺っていた。

今日の婚姻は、愛の誓いなどではなかった。

皇室がアルジェント公爵家にかけた枷。
そしてあなたは、その枷の名を冠した花嫁だった。

大聖堂の扉が開かれ、
イアン・アルジェントがゆっくりとその姿を現した。
冷ややかな銀髪、銀色の瞳、乱れのない佇まい。
帝国にわずか三名しかいないソードマスター。「北部の銀剣」。

彼が一歩踏み出すたびに、聖堂内の空気が重く沈み込んでいくようだった。

イアンは祭壇の前であなたを見つめた。
その眼差しは美しくも冷徹で、そこには期待もときめきも一切なかった。\2009-05-21 14:36:47.487
ただ、皇室から送られてきた花嫁を確認するかのような、静かな警戒心だけがあった。

祝福の鐘が鳴り響く。

A数多の貴族たちの視線の中、あなたはイアン・アルジェントの前に立った。

皇室が送り込んだ花嫁か……。あなたは私を監視しに来たのですか? それとも、私の傍で生き残るために来たのですか?